提案営業への転換と組織改編で挑む新たな成長戦略

従来の営業手法を見直し提案営業への転換を推進

株式会社ヤマシタは、造作用集成材の製造・販売を主力業務として発展を遂げてきた企業です。しかし、業界内での後発企業としての立場から、競争力を維持するためには特注品の短納期対応やニッチ市場の開拓に依存していました。その結果、営業担当者が「対応営業」中心に業務を進める傾向が強まり、次なる成長を目指すための「提案営業」への転換が急務となりました。こうした状況下で、プロフェッショナル人材を登用し、営業体制の変革を実現するべく「YTBactsプロジェクト」を立ち上げました。

YTBactsプロジェクトで描く成長戦略

「対応営業」から「提案営業」への変革を目指すYTBactsプロジェクトは、ヤマシタグループの中期経営計画に組み込まれ、2024年6月期に連結売上高100億円を目指す成長戦略の一環として進められています。このプロジェクトの中核を担うのが、プロフェッショナル人材として登用された鯉谷氏です。鯉谷氏は、新設された開発営業部のゼネラルマネージャーとして、設計事務所やハウスビルダーへの新規営業訪問、新商品開発、さらには営業担当者の教育といった多岐にわたる業務を遂行。営業組織の力を引き出す重要な役割を果たしています。

営業力強化を通じた組織力の向上

鯉谷氏が手がける「提案営業」への転換は、既存社員の営業スキル向上にも寄与しています。同氏は全国の支店や営業所を訪問し、各営業担当者の適性を把握。個々の能力を引き出すための行動計画を策定し、個別指導を通じて実践的なスキルアップをサポートしました。その結果、社内では営業に対する意識改革が進み、従来の「対応営業」から課題解決型の「提案営業」へのシフトが着実に進行しています。

組織改編と新規事業部の立ち上げ

ヤマシタは、提案営業の推進にとどまらず、組織改編も進めています。特に、オフィス家具事業部の立ち上げは注目に値します。鯉谷氏はこの新規事業部の設立にも深く関与し、製造部門との連携を強化することで、オフィス家具事業の基盤構築を支援しました。その成果として、2021年11月には東京有楽町に同社初のオフィス家具ショールーム「ヤマシタwoody office 東京」を開設。このショールームは、新たな販路拡大とブランド強化に大きく寄与しています。

プロ人材の活用による変革の成果

鯉谷氏の参画により、ヤマシタは「対応営業」から「提案営業」への変革を実現するとともに、コロナ禍においても売上成長を達成しました。2019年6月期と比較して、2021年6月期には116%の成長を記録。この成果は、鯉谷氏を中心としたプロジェクト推進と、組織全体の努力の賜物といえるでしょう。また、社員の営業マインドが向上し、会社全体で変革を進める風土が醸成されています。

今後の展望と地域貢献への期待

ヤマシタは、プロフェッショナル人材の活用によって得られたノウハウを基盤に、さらなる成長を目指しています。提案営業の浸透と組織力の強化を図りながら、新たな販路を開拓し続ける姿勢は、他の地域企業にとっても参考になるモデルケースです。同社の成長戦略が実を結び、地域経済への貢献が期待されています。この取り組みは、プロ人材を活用した企業改革の成功例として、多くの企業にとって学びの場となるでしょう。

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