マーケティング戦略の見直しで新規事業を加速

株式会社STYLECは、大阪市を拠点に、ビジネスマン向けの印象マネジメント研修やセミナーを提供する企業です。同社はこれまでのBtoB事業から、顔まわりのケアを目的とした化粧品の開発・販売というBtoC事業への展開を進めています。しかし、商品のブランディングやマーケティング戦略が不足しており、売上向上に課題を抱えていました。この課題を解決するため、経験豊富なプロ人材を活用し、事業基盤の強化を目指しています。

BtoCビジネスへの挑戦と課題

同社は、これまでの研修やセミナー事業の延長線上で、ビジネスマンに向けた化粧品開発を開始しました。社員わずか2名の体制で、商品企画から成分選定、デザインまで一貫して取り組みましたが、初めてのBtoC事業における販売戦略やマーケティング手法の不足が課題となっていました。特に、オンライン販売の集客やSEO対策、ターゲット層の明確化が不十分で、売上が期待したほど伸びない状況が続いていました。限られたリソースの中で、どのようにマーケティング戦略を組み立て直すべきか、同社の悩みは深まっていました。

プロ人材の採用で課題を解決

このような状況下で同社は、大阪府のプロ人材活用支援を通じ、副業プラットフォームで応募のあった13名の中から中村氏を採用しました。中村氏は、広告代理店や事業会社で培ったデジタルマーケティングの知識と、幅広いBtoC商品の販売経験を有しており、ターゲット設定やSEO戦略、ブランディングまで多岐にわたるサポートが期待されました。特に、中村氏の豊富な経験とコミュニケーション能力は、少人数のチームで事業を進める同社にとって大きな強みとなりました。

マーケティングの基本から戦略設計まで

中村氏は、まず既存のマーケティング施策を徹底的に見直し、土台となる基本戦略の再構築に取り組みました。

ターゲット層の再設定
価格、世代、機能など、複数の観点からターゲット層を再検証。商品コンセプトを明確化し、最適な訴求方法を提案しました。
ブランドコンセプトの再構築
ブランドの強みや独自性を掘り下げ、競合との差別化ポイントを明確にしました。この過程で、同社の商品の魅力がより具体的に伝わるストーリーを構築しました。
SEO対策とデジタル施策の導入
検索エンジンでの露出を高めるため、キーワード選定やWebページの最適化を実施。これにより、オンライン販売の集客力を高める基盤が整いました。

社内でのマーケティング力の向上

中村氏はただ戦略を提案するだけでなく、社員がマーケティングの基本を理解し、自走できる体制の構築にも注力しました。具体的には、マーケティングにおける考え方や分析手法を社員に共有し、売上向上に向けた取り組みを共に進めています。社員にとって、このプロセスは新たな知見を得る場となり、マーケティング力を社内に定着させるための重要な一歩となりました。

成果と今後の展望

まだプロ人材のサポートが始まったばかりであり、具体的な売上数字への反映には至っていませんが、基盤強化に向けた進捗は着実に進んでいます。同社の代表は、「マーケティングの基本をしっかり学び直し、それを応用していくことが結果的に売上向上の近道になる」と語っています。今後は、SEO対策やデジタル広告を活用した販促活動の本格化が予定されています。また、新たなターゲット層へのアプローチや販売チャネルの拡大も視野に入れ、BtoC事業の成長を加速させていく予定です。