営業力強化で新規クライアント開拓に成功

放送業界は、インターネット広告の台頭やデジタル化の進展により、大きな変革期を迎えています。滋賀県に根差したローカルテレビ局、びわ湖放送株式会社も、この変化の中で成長を目指し、売上向上と新規事業開拓に取り組む必要性に迫られていました。その中で同社が注目したのが、営業力の強化と新規顧客（スポンサー）の開拓でした。

この取り組みの中心となったのは、外部から採用した営業のプロ人材でした。新しい発想と行動力を持つ外部人材を活用することで、既存の営業手法に新風を吹き込み、着実な成果を上げています。

課題を明確化し、プロ人材を活用

同社の営業部門はこれまで、既存顧客の対応を中心に活動しており、新規顧客開拓は限定的でした。しかし、広告業界の競争激化と地域内事業所の限られた市場で、成長のためには新しい顧客層へのアプローチが必要でした。

こうした状況を打破するため、外部の視点と経験を持つ人材の導入が決定されました。人材あっせんサービスを活用し、法人営業の経験を持つ東氏を採用。異業種で培った営業手法や提案力を同社の営業活動に取り入れることで、既存の営業スタイルを刷新しました。

行動力と提案力で新しい顧客層を開拓

東氏は前職で専門商社に勤め、法人営業のスキルを磨いてきました。転職後の最初の課題は、放送業界特有の営業スタイルに慣れることでした。物理的な商品を売るのではなく、クライアントの課題に合わせた広告やプロモーションを提案する営業手法は、これまでとは全く異なるものでした。

しかし、東氏の持ち前の行動力と提案力はすぐに発揮されました。「セールスは断られた時がスタート」と言い切り、積極的な飛び込み営業を展開。訪問先での情報収集を基にリストを作成し、再訪を繰り返す中で新しいスポンサーの獲得に成功しました。また、同社の情報番組を活用したプロモーション提案を行うなど、テレビ局ならではの営業活動にも積極的に取り組みました。

営業部全体の活性化と新規事業への展開

東氏の新しい営業手法や提案力は、営業部全体に良い刺激を与えました。訪問先リストの整備や再訪営業の強化など、具体的なアクションが他の営業部員にも共有され、全体的な営業力の向上につながっています。また、新規顧客の獲得によって新たなスポンサーが増えたことで、制作サイドにも緊張感と活気が生まれ、社内全体の活性化に寄与しています。

さらに、営業活動を通じて得られた情報を基に、新規事業の検討が進んでいます。従来のテレビ広告に加え、デジタル技術を活用した新しい広告形態や事業分野への進出が視野に入り、同社のビジネスモデルに変革をもたらそうとしています。

地元への貢献と企業の成長

びわ湖放送は、滋賀県の文化や経済を発信する重要な役割を担う企業として、地域社会に根ざした活動を続けています。東氏の採用を通じて、新しい視点とアプローチが取り入れられたことで、地域内の新しいスポンサーを開拓し、地元企業との関係性を強化しています。

また、新規事業の展開を通じて、地域経済へのさらなる貢献を目指しています。営業部門の強化と新規顧客開拓が同社の成長を支え、地域社会に対する価値提供をより一層深める結果につながっています。

プロ人材活用の成功例として

この事例は、プロ人材の活用がいかに企業の営業力を強化し、成長を加速させるかを示す好例です。特に異業種からの視点と経験を活かすことで、従来の方法では解決できなかった課題に新しい解決策を見出すことができました。

また、新規顧客開拓という難しいミッションにおいても、プロ人材の持つ行動力と提案力が結果を生み出しました。他の企業にとっても、この成功モデルは参考になるはずです。プロ人材の採用を通じて、自社の課題解決に取り組み、新たな成長を目指す企業が増えることが期待されます。