生産性向上と人事評価制度の改革を推進するプロ人材の役割
FA装置開発で業界をリードする老舗企業の挑戦
1948年創業のニンバリ株式会社は、「生産設備の設計製作」や「FA装置のODM(受託製造)」を提供する京都府福知山市の企業です。同社は「FAで人手不足を乗り越える」という使命を掲げ、高い技術力を武器にしてきました。しかし、2012年以降、組織全体の力を引き出し、成果を上げられるマネージャーの存在が経営課題となっていました。
この課題を解決するため、同社は2017年から京都府プロフェッショナル人材拠点と連携し、2020年に原田隆史氏を採用。豊富な経験とリーダーシップを持つ彼が、組織を変革するための原動力となっています。
プロ人材の採用がもたらした組織力強化
原田氏は機械メーカーでの23年の経験を活かし、人事評価制度の見直しや現場改善を推進。従来は職人がマネージャーに昇進する仕組みでしたが、技能評価とマネジメント能力の役割分担を明確化することで、組織全体の効率性と成果を向上させました。また、新人社員の受け入れ体制の標準化や内製化訓練など、細やかな改善活動を通じて、現場の信頼と組織力を高めています。
経営課題解決に向けた具体的取り組み
人事評価制度では、従来の20項目を33項目に見直し、社員一人ひとりに求める役割や期待を明確化しました。現場からの改善提案を受け入れるボトムアップ型組織への転換を図り、社員が自発的に意見を発信できる環境を整備。現場と経営層の橋渡し役として、組織全体の活気を引き出しています。さらに、工数分析や負荷調整など、部門横断的な業務改善にも注力しています。
マネージャーの役割とやりがい
原田氏は現在11名の部下を率い、それぞれの特性を活かしながらチーム力の向上を目指しています。現場でのコミュニケーションを重視し、一人ひとりと信頼関係を築く姿勢は、チーム全体の成長を後押ししています。彼の取り組みは、組織内外の関係者から高く評価され、経営層からも建設的な提案を積極的に受け入れられています。
プロ人材採用の成功がもたらす未来への期待
ニンバリ株式会社の代表取締役社長である杉山俊輔氏は、「原田氏のようなマネージャーを採用したことで、組織力の向上と経営基盤の強化が実現しました」と述べています。また、彼の「現場から新たなマネージャーを育てる仕組み作り」という目標も、今後の持続的成長への布石となっています。
まとめ
原田氏の採用は、プロ人材活用の成功例として注目される事例です。ニンバリ株式会社が直面していた経営課題は、彼の取り組みによって着実に解決されつつあります。同社の今後の展望として、さらなる組織力強化と事業成長が期待されます。この成功事例は、他の企業にも人材活用のヒントを提供するものでしょう。