製造業から介護業界へ—野口製作所が描く新規事業への挑戦
株式会社野口製作所は、金属プレス加工を主力事業としながら、将来の経営安定のために事業多角化を検討してきました。同社は新規事業の柱として介護業界向けの情報共有サイトの立ち上げを企画。外部プロ人材との協働で、未経験分野に挑戦しています。
新規事業への第一歩:介護業界への参入
野口製作所は、ステンレス鋼の絞り加工という高度な技術で順調に業績を伸ばしてきました。しかし、国内製造業の地盤低下や人口減少、新興国の台頭といった外部環境の変化により、製造業一本の経営に危機感を抱いていました。そこで、介護業界における新規事業を立ち上げるべく、副業人材の活用を決定しました。
今回、プロ人材拠点から紹介された松本氏は、介護事業者向けSaaSのマーケティング経験を持ち、介護業界の課題に精通していました。同社の代表である野口氏との面談で意気投合し、プロジェクトが本格的に始動しました。
課題抽出とブラッシュアップ:外部プロ人材の役割
松本氏は、介護事業者へのインタビューやアンケート調査を実施し、業界全体が抱える課題を明確化。質的・量的データを基に、具体的なサービスの検討を進めています。特に、情報の断絶や業務の非効率性を解決するためのアイデアが着実に形になりつつあります。
松本氏は、「世の中の不便を解決するサービス作り」に対する情熱を持ち、同時にスピード感ある事業化を推進しています。サービスのローンチが待ち遠しいと語る彼の姿勢が、野口製作所全体の士気を高める結果となっています。
仲間との協働で進む事業多角化
新規事業の実現には、野口社長の信念と松本氏の専門知見が不可欠でした。同社では、「感性の近い仲間と議論することで新しい価値を生み出す」文化が形成されつつあります。遠隔地に住む松本氏とのやり取りはZOOMを活用し、距離の壁を越えた円滑なコミュニケーションを実現しています。
また、「収入よりも事業への貢献」を重視する松本氏の姿勢が、プロジェクトの成功を後押ししています。同社はこの取り組みを通じ、地方中小企業における副業人材の可能性を再認識しました。
製造業を超えた挑戦が生む未来
野口製作所の新規事業は、同社にとって「製造業から異業種への転換」という大きな挑戦です。外部プロ人材の力を借り、迅速かつ効率的に事業化を進めることで、製造業一本からの脱却を目指しています。
これまで培った技術力を活かしつつ、新たな分野での価値提供に挑戦する同社。プロ人材との協働はその一歩を加速させ、地域企業にとっての新しい可能性を示しています。松本氏との出会いをきっかけに、野口製作所は未来を切り拓いていくことでしょう。