東京営業所開設で自社ブランドの発信力を強化、全国展開の基盤を構築

地方中小企業が首都圏進出の第一歩を踏み出す
秋田県大館市に本社を置く東光鉄工株式会社は、建築鉄骨や金属製品の設計製作を中心に、多角的な事業を展開しています。同社はこれまで一品受注生産を主とする「ものづくり企業」として成長してきましたが、自社ブランド製品の拡販を目指し、首都圏への進出を決意しました。

その一環として平成29年に東京都中央区に東京営業所を設置。この営業所は、首都圏での情報収集やマーケティング強化、新規市場開拓の拠点として設立されました。同時に、地元秋田からのUターン人材や優秀なプロ人材の確保を目的とした施策でもありました。

プロ人材が担う東京営業所の重要な役割
新たに開設された東京営業所は、同社の10事業部を横断するマーケティング拠点として機能しています。そのリーダーに採用されたプロ人材は、鉄鋼商社での豊富な経験を活かし、首都圏の新規市場開拓に挑みました。具体的なミッションとしては、情報収集や顧客開拓だけでなく、地方企業のブランド力を首都圏で高めるための戦略策定が求められました。

プロ人材は、地方企業が抱える課題を理解しながら、首都圏の市場動向に合わせた営業展開を推進。また、現場とのコミュニケーションを密に行い、会社全体の方向性を共有しつつ、首都圏と地元をつなぐ重要な役割を果たしています。

首都圏でのブランド力向上が地方企業の成長に寄与
東京営業所の活動を通じて、同社は従来の下請け業務から脱却し、自社ブランド製品の認知度向上に成功しました。特に注目すべきは、防災シェルターやドローン製品のPR活動です。これらの新規開発製品が市場での存在感を示すことで、秋田県発のブランドとしての地位を確立しています。

また、国家プロジェクトである洋上風力発電事業では、風車の基礎構造となる大口径鋼管杭や接続部材の設計製作に参画。同プロジェクトを通じた受注実績は、地方企業の技術力を全国に発信する大きなきっかけとなりました。

地方発の技術と知見を全国へ発信
東京営業所の設置により、同社は首都圏と秋田の双方でシナジーを生む体制を構築。地方中小企業が持つ技術力を首都圏でアピールすることで、従来の枠を超えた事業機会を創出しました。これにより、地域経済の活性化にも寄与する取り組みとなっています。

プロ人材のリーダーシップの下、営業所は首都圏での存在感を増し、秋田への新たな顧客流入や取引拡大を促進しています。さらに、東京営業所での経験は、地方企業にとって全国展開の手本となる事例としても評価されています。

持続可能な成長に向けた取り組み
現在、東京営業所は同社の「創造と挑戦」という経営理念の下、さらなる進化を遂げています。プロ人材の貢献により、各事業部の活動が活性化し、受注の安定化や新規顧客の獲得に向けた基盤が整いつつあります。これにより、地方の中小企業が首都圏市場で成果を上げ、さらには全国展開を目指す道筋を描いています。

まとめ
東光鉄工株式会社の東京営業所開設は、地方企業が首都圏で新たな事業機会を創出し、自社ブランドの発信力を高める成功例として注目されています。プロ人材を活用した戦略的な取り組みは、地方と首都圏の連携を強化し、持続可能な成長を実現するモデルケースとして、今後多くの企業に影響を与えるでしょう。

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