副業・兼業プロ人材活用
オンラインだったからこそ叶った副業人材との出会いに感謝
副業兼業プロ人材を活用し、人材育成・教育プログラムの作成に取り組む「株式会社環境設計」。副業人材活用に至った経緯や課題、活用のポイントなどについて、同社代表取締役社長 須嵜昭さん、鈴木 奈緒さんにお話しを伺いました。
■会社概要についてお聞かせください。
あらゆる産業活動は土地が基盤となることに着目し、遊んでいる土地を価値のあるものに転換していく「土地開発」を生業にしています。
土地取得から事業計画立案、不動産事業業務、資金計画、行政協議、許認可の取得など、さまざまなフェーズを経て、工場や物流施設、教育施設などの建築に至るまでをワンストップで行っています。最初から最後まであらゆるニーズに応え、トータルでお付き合いするところが弊社の強みです。
■どのような課題があったのでしょうか。
当社の事業では多様な分野の知見、ノウハウ、経験が必要です。しかし、大学の専門課程でそれをトータルで学べるプログラムはなく、入社してから教育することになります。OJTでも経験を積ませますが、それ以外にセミナーや座学で技能やノウハウを蓄積しなくてはなりません。
セミナーや教育プログラムをどのように活用したらよいか、またその効果をどう評価したらよいかを考え、人事評価システムと教育プログラムを組み合わせて受講計画を立てることにしました。
しかし、その取り組みに時間と労力を割けるスタッフが社内にはいません。そこで、副業人材の紹介会社さんを通じて人材の提案をお願いしました。
■副業兼業人材活用の手法をどのように知りましたか?
名古屋中小企業投資育成さんから愛知県プロフェッショナル人材戦略拠点さんをご紹介いただき相談したところ、弊社のニーズにマッチするのは副業人材ではないかとすすめいただきました。最終的に人材紹介会社さんからのご提案もいただきながら取り組みことにしました。
■貴社の募集に15人応募があったとのことですが、どのような基準で絞り込みをされましたか?
期待以上にスキルのある方から応募をいただきました。どのように判断したらよいか迷いましたが、人材紹介会社さんからアドバイスをいただきながら進めました。
一緒に挑戦していただける方であれば、会社にいい刺激があると思い、一定の経験値がありながらも視野が広く、共に考えていただけそうな方に絞らせていただきました。
■副業人材とのコミュニケーションはいかがでしょうか。
会社の雰囲気を感じていただきたかったので、キックオフのタイミングで弊社までお越しいただき、会社の想いや目標をすり合わせました。画面越しでも意思の疎通は図れますが、直接目を見て話すことで、より理解が深まったように感じます。
■プロジェクトはどのように進められていますか。
月に数回、目的やスケジュールを共有させていただいています。打ち合わせする度に「今日の打ち合わせの内容はこういう理解でよかったか」「次の目標や総括はこういう形でよかったか」とお互い確認し合っているので円滑に進んでいます。
■実際に副業プロ人材に参画いただき、期待とのギャップはございませんでしたか。
ほとんど違和感はありませんでした。もともと愛知県内のシステムは産業系や工場系に偏ってしまう特性があります。弊社が求める人材育成とは少しズレがあるため、どう形作っていくかが課題でした。今回は副業人材さんに知見を踏まえて助言をいただけて大変ありがたく思っています。
■副業人材を活用してどのような成果がありましたか。
業界専門知識は切り離し、問題解決能力やコミュニケーションスキルなどをブラッシュアップする育成プログラムにしていこうと考えています。今年の4月から新しい教育メニューや施策をスタートできるように最終調整をしているところです。スケジュールに関してはおおよそ予定通りです。
■須嵜社長からも副業人材活用について、ご感想を伺えますと幸いです。
オンラインだからこそ、遠方の副業人材さんと出会えたことを幸せに思っています。いい人材はオンラインミーティングでも、コミュニケーション能力が備わっており、伝達力に優れていると感じました。
お世話になっている副業人材さんは、ここにお越しいただいても、オンライン上のパフォーマンスと差がなく、わざわざ足を運んでいただいたことを申し訳なく思ったほどです。
テクニカルなところもあるのでしょうけれど、「いい人材はいい」と。
異業種交流会などでリアルにお話をうかがうのも有意義だと思いますが、オンラインだったからこそ15人もの応募者とお会いすることができました。この枠組みを作っていただいた愛知県プロフェッショナル人材戦略拠点さんや名古屋中小企業投資育成さんに感謝しております。
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